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【質問】高い枕で寝るのは良くないですか?
こんにちは!
名古屋・西区浄心駅&昭和区御器所駅すぐ近く!
姿勢・機能改善パーソナルジム
Kinesis代表の宮奥 丞(名古屋の姿勢改善士)です。
今回は、
高い枕で寝るのは良くないのか?
についてです。
先日、当ジムのお客様から質問がありまして、
「高い枕で寝るとあまりよくないと聞いたんですが、どうよくないんですか?」
とご質問がありました。
けっこう耳にする内容かな?と思います、「高枕」ってやつ。
今年に入って、ニュースで特集組まれたりしてちょっと話題になりました。
(殿様枕症候群とかって名前が付けられてましたね笑)
※ カンテレNEWSより画像拝借
昔は、「頭を高くして寝ると、安眠できる」なんて言われたりもしましたね。
これの由来は諸説ありますが、最も有力な説としては、
紀元前の中国の司馬遷の遺した著名な歴史書「史記・張儀列伝」の一説にある、
「楚韓の患い無ければ則ち大王枕を高くして臥し国必ず憂い無からん」
(そかんのわずらいなければ すなわち
だいおうまくらをたかくしてふし くにかならずうれいなからん」
の文章が由来とされています。
※ 司馬遷(画像引用元:https://sekainorekisi.com/)
直訳すると、
「楚(そ)と韓(かん)との両国から攻撃される心配がなければ、
大王は高所に枕して眠り、国はきっと何の心配もなくなりましょう」
という内容です。
つまり、
寝つけないときに、枕を高くして頭を冷やすと眠りやすくなることがある。
心配ごとがなく、気持ちよく眠れるようになるという意味が込められています。
まあ、現実的には、こういったことは現代社会ではあまりなく、
高枕にすることで以下のような様々なデメリットがあるとされています。
① 頸部・肩への機械的ストレスが増大する
まず、大きなデメリットの1つとして、
首から肩にかけてのストレスについて触れなくてはいけませんね。
ひとまずは、仰向けでの寝姿勢という前提でお話をしていきますが、
まあ、これみりゃ分かる通り、おおよそラクなポジションとは言えないような状態になります(笑)
顎が引かれて、頚椎はストレートとなります。
そうすると、首の後面は牽引される形となり、首~肩をつなぐ筋群も伸長ストレスがかかります。
(僧帽筋上部・肩甲挙筋・後頭下筋群など)
当然、これだけで、起床時の首・肩の痛みが発生するわけですが、
ここに腰への影響も上乗せされる可能性もあります。
首や肩が牽引された寝姿勢だと、前述の筋への伸長ストレスが伝達し、
腰部の筋・筋膜も同時に伸長することで、腰痛へと発展するケースもあります。
頚椎が伸ばされると頚椎にだけ影響が起こるわけではなく、
こうして離れた腰にも影響が出るかもしれません。
これが重なれば、起床時に首・肩痛だけでなく腰痛になる場合もありますね。
② いびき・睡眠時無呼吸症候群のリスクが増える
①で説明した通り、頸部への牽引ストレスが高枕によって生じますが、
それに伴って、気道がふさがるような状態を誘発することで、
いびき・無呼吸を引き起こす可能性も高まります。
顎が引かれてしまい、喉を圧迫することで気道が狭くなり、
空気が通る際に粘膜が振動することでいびきが生じます。
それを形式的に誘導してしまう高枕は、やはりこうしたリスクが大きいと言えるでしょう。
ちなみに、いびきは口呼吸で寝ることによっても誘導されますが、
高枕では、どちらかというと口呼吸を引き起こすトリガーとしては弱いため、
今回の場合は、口呼吸によるいびきと、高枕によるいびきは別と考えていただければよいでしょう。
また、気道がふさがるということは、いびきだけでなく無呼吸にもなりやすく、
高枕にすることで、睡眠時無呼吸症候群のリスクも同時に高めてしまいます。
③ 椎骨動脈解離のリスクが高まる
これが最も危険度高いかもしれませんね。
みなさんは椎骨動脈解離って聞いたことがありますか?
ちょっと前に、芸人の千鳥・ノブさんがこれを発症したとニュースになりましたね。
椎骨動脈解離とは、首の後ろを走る「椎骨動脈」という血管が、
何らかのストレスにより傷つき、場合によっては裂けてしまうという病態です。
これが発展すると、脳卒中や脳梗塞といった重病につながるケースもあります。
さて、これと高枕がどう関係するかと言いますと、
まず、先に触れた、「椎骨動脈への何らかのストレス」というのが、
何を隠そう、この高枕による頸部後面の牽引+回旋ストレスなのです!
高枕によって、頸部は「屈曲」位(=牽引される)になりますよね。
で、人間は寝ている時に寝返りをするわけですが、
高枕の場合、頸部の「回旋」を伴うストレスがここで加わります。
この、頚椎における「屈曲+回旋」ストレスが繰り返されることで、
頸部後面にある椎骨動脈が破れやすくなるということです。
2024年1月、国立循環器病研究センターが発表した研究によれば、
枕が高ければ高いほど、特発性椎骨動脈解離の発症割合が高いことも示唆されました。
https://www.ncvc.go.jp/pr/release/pr_41662/
つまり、高枕は椎骨動脈解離を発症させる重大な因子として、
研究ベースでも認められているということが言えるわけです。
いかがでしたか?
このようなリスクが、高枕にはあります。
では、どうすればこれらのリスクをなくせるでしょうか??
はい、答えは簡単で、「高枕をやめる」ということですね(笑)
理想は、仰向け寝の場合は「枕なし」で眠れるといいですね(⌒∇⌒)
それが厳しければ、「低くて、素材がやや硬めの枕」にするのがオススメです。
みなさんも、「やべ、高枕かもしれない?」って思った方は、
ぜひ今回の内容を参考にして、就寝環境を整えてみてくださいね(⌒∇⌒)
もし、こうした就寝環境を変えてもなお、慢性痛や姿勢の悪さが治せない場合は、
当ジムの「痛みを運動で治す」パーソナルトレーニングを受けてみませんか??
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